2025年07月27日
平成25(2013)年4月にHPVワクチンが定期接種化されてから、接種部位以外の広範囲で持続する疼痛等が報告されました。これを受け、国の専門家の会議において、定期接種を中止するほどリスクが高いとは評価できないが、接種部位以外の体の広い範囲で持続する疼痛の副反応症例等について十分に情報提供できない状況にあることから、接種希望者の接種機会は確保しつつ、積極的な勧奨が一時差し控えられました。
その後、HPVワクチンの安全性についてさまざまな調査・研究が行われ、HPVワクチンの接種の有無に関わらず、HPVワクチン接種後に報告されている症状と同様の「多様な症状」を呈する者が一定数存在することが明らかとなり、HPVワクチン接種と接種後に生じた症状との因果関係があるとはいえない状況にあること、接種による有効性が副反応のリスクを明らかに上回ることから専門家の意見を踏まえ、令和4(2023)年4月より積極的勧奨が再開されています。
痛みやしびれ、動かしにくさ、不随意運動について
ワクチンを受けた後に、広い範囲に広がる痛みや、手足の動かしにくさ、不随意運動(動かそうと思っていないのに体の一部が勝手に動いてしまうこと)などを中心とする多様な症状が起きたことが報告されています。
この症状は専門家によれば「機能性身体症状」(何らかの身体症状はあるものの、画像検査や血液検査を受けた結果、その身体症状に合致する異常所見が見つからない状態)であると考えられています。
症状としては、(1)知覚に関する症状(頭や腰、関節等の痛み、感覚が鈍い、しびれる、光に対する過敏など)、(2)運動に関する症状(脱力、歩行困難、不随意運動など)、(3)自律神経等に関する症状(倦怠感、めまい、睡眠障害、月経異常など)、(4)認知機能に関する症状(記憶障害、学習意欲の低下、計算障害、集中力の低下など)など様々な症状が報告されています。
上記のような多様な症状は、ワクチンと因果関係があるのか心配です
上記のような「多様な症状」の報告を受け、様々な調査研究が行われていますが、「ワクチンとの因果関係がある」という証明はされていません。
「HPVワクチン接種後の局所の疼痛や不安等が機能性身体症状をおこすきっかけとなったことは否定できませんが、接種後1ヵ月以上経過してから発症している人は、接種との因果関係を疑う根拠に乏しい」と専門家によって評価されています。
また、同世代のHPVワクチン接種歴のない方においても、HPVワクチン接種後に報告されている症状と同様の「多様な症状」を有する方が一定数存在することが明らかとなっています。
ワクチンの接種を受けた後や、けがの後などに原因不明の痛みが続いたことがある方は、これらの状態が起きる可能性が高いと考えられているため、接種については医師とよく相談をしてください。
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