2024年07月09日
睡眠は健康増進・維持に欠かせない休養活動です
日本人の睡眠時間は短く、睡眠による休養がとれていないことが分かっています。睡眠不足は日中の眠気や疲労、心身の不調につながり、慢性化すると、肥満・高血圧・糖尿病・心疾患等の発症リスクが上昇します。
生活習慣や睡眠環境を見直し、「適正な睡眠時間の確保」とともに「睡眠休養感(睡眠で休養がとれている感覚)の向上」が必要です。
適切な睡眠時間の確保
必要な睡眠時間は年代とともに変化します。
ライフステージに合わせた睡眠に関する推奨事項は以下の通りです。
子ども
- 小学生は9時間から12時間、中学・高校生は8時間から10時間を参考に睡眠時間を確保
- 朝は太陽の光を浴び、朝食をしっかり摂り、日中は運動をして、夜更かしの習慣化を避ける
成人
- 適正な睡眠時間には個人差があるが、6時間以上を目安とし必要な睡眠時間を確保
- 食生活や運動等の生活習慣、寝室の睡眠環境等を見直して、睡眠休養感を高める
高齢者
- 長い床上時間(寝床の上で過ごす時間)が健康リスクとなるため、床上時間が8時間以上にならないことを目安とし睡眠時間を確保
- 長い昼寝は夜間の良眠を妨げるため、日中は長時間の昼寝を避け、活動的に過ごす
睡眠休養感の向上
良質な睡眠のための環境づくりのポイント
- 体内時計を調整して入眠しやすくするため、日中にできるだけ日光を浴びる
- 寝室にスマートフォンやタブレット端末を持ち込まず、できるだけ暗くして寝る
- 寝室を適温にし、就寝1、2時間前に入浴して体を温める
- できるだけ静かな環境で、リラックスできる寝衣・寝具で寝る
運動、食事などの生活習慣のポイント
- 体内時計を調整し、睡眠・覚醒リズムを整えるため、朝食を摂り、寝る直前の夜食を控える
- 就寝前にリラックスし、無理に寝ようとするのを避け、眠気が訪れてから寝床に入る
- 規則正しい生活で、日中の活動と夜間の睡眠のメリハリをつける
睡眠と嗜好品について
- カフェインの摂取量は1日400mg(コーヒー700cc程度)を超えないようにする
- カフェインの夕方以降の摂取は、夜間の睡眠に影響するため控える
- 晩酌での深酒や、眠るためにお酒を飲むこと(寝酒)は、睡眠の質を悪化させる可能性があるため控える
- 喫煙(紙巻きたばこ、加熱式たばこ等のニコチンを含むもの)は睡眠の質を悪化させるため、禁煙を目指す
参考ページ
厚生労働省ホームページ「睡眠対策」
睡眠環境や生活習慣を改善しても不眠症状が続く時は
睡眠障害
睡眠環境や生活習慣を改善しても睡眠に関連する症状が続く場合、不眠症・閉塞性睡眠時無呼吸症候群などの睡眠障害が潜んでいる可能性があります。
睡眠とうつ病
不眠や睡眠不足が続いて睡眠時間が足りない状態が続くと、不安や抑うつが強くなり、うつ病にかかりやすくなります。また、うつ病の初期症状として不眠症状(特に中途覚醒、早朝覚醒)が出やすいこともわかっており、うつ病と睡眠時間の不足は密接な関係にあります。
不眠症状でお困りの方は、早めに専門の医療機関などを受診しましょう
こころの悩みや不安、こころの病気についての相談が出来ます。
羽島市ホームページ「こころの相談」