2024年03月19日
プレコンセプションケアとは
プレコンセプションケアは、若い男女が将来のライフプランを考えて、日々の生活や健康と向き合うことです。次世代を担う子どもの健康にもつながるとして国もプレコンセプションケアを広める活動をしています。
プレコンセプションケアの目的
1.若い世代の健康を増進し、より質の高い生活を実現してもらうこと
2.若い世代の男女が将来、より健康になること
3.1の実現によって、より健全な妊娠・出産のチャンスを増やし、次世代の子どもたちをより健康にすること
健康を維持するための健康習慣
適正体重
適正体重を維持するよう心がけましょう。BMIで18.5以上25未満が適正体重と言われています。
BMI(体格指数) 体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)の値
やせの場合、生理不順により妊娠しにくくなったり、低出生体重児を出産する割合が高くなるリスクがあります。また、肥満の場合、早産や高血圧等のリスクがあります。
食事
1日3食、主食・主菜・副菜をバランスよく食べましょう。
妊娠前から、食生活を改善することは、妊娠しやすい体をつくるだけではなく、生まれてくる赤ちゃんの健康につながります。
運動
適正体重の維持に積極的な運動をすることは大切です。運動をすると血流がよくなり、筋肉量が増えることで代謝も高まります。ウォーキングや体操などできることから始めてみましょう。
睡眠
質の良い睡眠は、ホルモンバランスを整えます。また、日中の疲労を回復させる働きもあります。
ストレス
過度なストレスは、不安や抑うつの原因になります。ストレスを溜め込まず自分なりのストレス解消方法を見つけておくことが大切です。
不調を感じた場合は、早めに専門の医療機関を受診しましょう。
飲酒
アルコールの飲みすぎは、心身ともに悪影響を及ぼします。節度ある適量の範囲で飲みましょう。
妊娠中の飲酒は、流産や死産、赤ちゃんの先天性の病気を引き起こす可能性があります。妊娠を考えた時からアルコールは控えましょう。
喫煙
タバコは、がん・心臓病をはじめ様々な病気の原因となります。また、男女ともに不妊症のリスクが増加し、特に妊娠中の喫煙や受動喫煙は流産、早産、周産期死亡、低体重を引き起こす可能性があります。
感染症
感染症の原因となる病原体には、男女にかかわらず不妊の原因となったり、妊娠中にかかると赤ちゃんの健康に影響を与えるものもあります。正しい知識や予防法を身につけましょう。
項目 |
行動 |
備考 |
風疹 |
母子健康手帳でワクチン接種歴を確認し、未接種であればワクチンを受ける(2回接種が必要) |
胎児への先天性風疹症候群を予防する |
梅毒 |
性行為ではコンドームを使用。気になる場合は、検査や治療をパートナーとともに受ける。 |
2013年以降男女ともに梅毒の感染者が増加。初期症状が分かりにくいので注意が必要。 |
クラミジア感染症 |
性行為ではコンドームを使用。気になる場合は、検査や治療をパートナーとともに受ける。 |
性感染症の中で最も感染者が多い。感染が続くと不妊の原因になることがある。 |
ヒトパピローマウイルス(HPV) |
女性は検診受診(HPV感染の有無)を確認する。性行為でコンドームを使用。 |
子宮頸がんの主な原因は性感染症。女性だけでなく男性も感染する。 |
プレコンセプションケア・チェックシート
自らの健康のため、将来の家族のためにできることから始めましょう。
プレコンチェックシート(引用:国立成育医療研究センター)
もっと具体的に知りたい時は、プレコンノート(引用:国立成育医療研究センター)を参考にしてください。