2023年02月01日

    健康づくりにサイクリングを

     近年、健康増進のツールとして、サイクリングが人気を集めています。サイクリングとは、英語では移動や輸送をはじめ、スポーツ・レクリエーション等を含めた自転車利用の総称をいいます。日本語では、レクリエーションとしての遠乗りや、自転車競技以外のスポーツを指して用いられます。

     我が国の2020年度の自転車販売は、過去最高を記録しました。その要因はコロナ禍により、密を避ける移動手段として自転車が用いられたことが挙げられます。また、サイクリングが、ランニング等の身近な運動の中でも過重な負荷がかからず、日常生活のメニューに組み込みやすいことが評価されたと思われます。

     運動ごとの活動量を示す「METs(メッツ)」という国際指標があります。この指標は、測定する運動を行うと、平常時に比べて何倍の運動強度があるかを数値化するものです。厚生労働省がまとめた、主な身体活動のメッツは次のとおりです。

    • 犬の散歩、ボウリング 3
    • 時速9km程度の自転車、ゴルフ 3.5
    • 時速16km程度(通勤時)の自転車 4
    • 野球、ソフトボール 5
    • ゆっくりしたジョギング 6
    • 時速20km程度の自転車 8
    • 時速8km程度のランニング 8.3

     以上の調査結果から厚生労働省は、動脈硬化等の生活習慣病を予防するために必要な活動量(メッツ)を導き出しました。1週間における、18歳~64歳に必要なメッツは23。65歳以上では10メッツが目安とされています。サイクリングなら、1日30分から1時間で足りる計算となります。

     サイクリングで鍛えられるのは、足腰だけではありません。自転車の種類や乗り方によって、全身運動にもつながります。日常生活で利用するシティサイクルでも、上り坂でペダルを踏む際に、上半身の運動効果が表れます。

     昨年4月、新幹線岐阜羽島駅北口から北西徒歩5分の所に「BLOCK47」がオープン。県外からも注目されています。同施設は、自転車選びの相談やレンタサイクルの提供。室内型サイクルトレーナーによる乗車体験、羽島市の自然環境を活かしたサイクリングロード等を案内しています。また、お子さんを対象とした自転車の乗り方教室、交通教室なども適時、開いています。

     羽島市は、県下初の自転車安全利用推進条例を制定。全世代への啓発と、児童生徒へのヘルメット着用を呼び掛けてきました。全国では自転車関連の交通事故が増加傾向にあります。また昨今は、ヘルメット着用が努力義務となることから、話題となっています。安全対策を優先し、サイクリングで健康増進に努めていただくことを願っております。