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愛 City はしま(市長のコラム)第83回

[2021年7月1日]

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 子ども・子育て関連の政策を一体化して取り扱う「子ども庁」創設の議論が本格化しています。子どもさんを支援する国の施策は、厚生労働省、文部科学省、内閣府等の複数機関にまたがっています。羽島市でも、健幸福祉部内の福祉課、子育て・健幸課、保健センター。教育委員会の学校教育課、教育支援センター等に業務がまたがっています。

 こうした複数の機関による業務執行は、縦割り行政の弊害を生むおそれがあります。特に、子どもさんに迅速な対応をしなければならない事態が発生した際には、情報の一元化と的確な意思決定の手順を、あらかじめ定めていなければなりません。そこで羽島市では、国の動きに先んじて、健幸福祉部と教育委員会との連携システムを構築。子育て関連の情報共有による見守り体制を整えています。

 識者によれば、子ども・子育て支援では、次の二つを重視するべきと示されています。

  1. 全ての子どもたちが、教育・保育・医療等のサービスを受け、一定の衣食住が保証されなければならない。
  2. 胎児から未就学児までを、特に手厚く社会全体で支援しなければならない。

 我が国の子どもの貧困率は14%で、OECD加盟国の平均値を上回っています。ひとり親世帯の貧困率に至っては50%を超え、国際的にも最悪の水準となっています。

 コロナ禍における経済困窮世帯の子どもに関する調査では、家計以外の課題を同時に抱える割合が40%。その内訳は、発達障害が19%、不登校が13%、身体障害が7%という結果も出ています。

 国の現在の仕組みでは、発達障害や身体障害は健康福祉関係部署。不登校は教育委員会。経済困窮は、福祉関連部署の所管となっており、迅速・適切な支援が行き届かないおそれが懸念されています。放置すれば、命の危険にもかかわる異変に気づかず、問題発生後に介入する措置から、予防に転ずる姿勢が求められます。

 子ども・子育ては、少子化対策にもつながる次世代への投資です。子どもさんの貧困解消により、大学進学者の増加、就業形態の改善を通じた生涯所得が増え、その額は1学年3兆円近くにも上るというデータもあります。その所得増は、税や社会保険料の納付増にも寄与します。

 子育て支援は、出生率の引き上げにもつながります。支援策が有効なのは、社会的に恵まれない家庭です。ただし、あまり偏りのある支援に絞ると不公平感が高まり、社会全体での共感が得られなくなることには注意を要する必要があります。

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