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愛 City はしま(市長のコラム)第66回

[2019年10月1日]

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 今年は、[旧]都市計画法が制定されてから、100年目に当たります。100年前といえば、大正8年です。明治維新からわずか51年後に、都市計画法に加えて市街地建築物法が定められ、我が国の用途地域制は始まりました。2つの法律に基づき、全国43の都市が地域指定を受けました。

 地域指定については、現状追認型であった東京と、開発指向型であった名古屋とでは、内容に大きな差異がありました。すでに東京は、首都として一定の市街化が進展していました。一方、名古屋は6大都市に数えられてはいたものの、未開の部分も多い地方都市でした。しかし、名古屋には、地方都市の姿を一変するような発展可能性があったことから、開発指向の地域指定がなされたと考えます。

 岐阜県内では岐阜と大垣が、地域指定を受けています。岐阜市は、1924年に都市計画区域認可、1927年に地域認可を受けています。大垣市は、岐阜市より少し遅れた1926年に都市計画区域認可、1933年に地域認可を受けました。当時の人口は、岐阜が6万2715人、大垣が2万8333人でした。岐阜の認可を受けた用途地域は、住居67.1%、商業12.7%、工業20.1%。大垣は、住居38.7%、商業19.6%、工業41.8%で、両都市とも未指定はありませんでした。両市の今の姿とは、かなりの差がありますね。

 1968年、旧法は廃止され、同じ名称で新たな都市計画法が制定されました。新法では、高度成長期における市街地化の進展に対応するため、市街化区域と市街化調整区域、開発許可制度等が定められました。市街化区域は、積極的に宅地化を進める区域。市街化調整区域は、宅地開発を抑制する区域として定められました。

 しかし、2017年度の全国の開発許可件数2万1700件のうち、52%は市街化調整区域での開発(面積割合では26%)でした。このような調整区域内の虫食い開発を助長しているのは、都市計画法34条11号に規定されている、自治体条例に基づく規制緩和措置だと思われます。同制度では、調整区域内でも、50戸程度の集落があれば、開発を認める仕組みです。これが、線引き制度の形骸化の元凶とも言われています。

 一方、市街地や調整区域内では、空き家・空き地が増加。全国の地方都市の賑わいを失わせています。人口減少加速がますます懸念される中、都市の姿を持続させるより適切な制度設計が、今こそ強く求められます。


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