ページの先頭です

愛 City はしま(市長のコラム)第64回

[2019年8月1日]

ソーシャルサイトへのリンクは別ウィンドウで開きます

 国が先ごろまとめた、2016年度の国民健康保険と後期高齢者医療制度加入者1人当たり医療費は、54万3931円となりました。これを都道府県別でみると、最も高かったのは福岡県の64万6488円。最も低かったのは新潟県の47万1857円でした。新潟県の1人当たり医療費は、福岡県の73%でした。岐阜県は、全国30位の51万5235円(福岡県の80%)となっています。

 医療費の地域差が生まれる要因は、人口当たりの病床数をはじめ、高齢者の受診率や患者の入院日数等が挙げられます。福岡県の場合、過去5年間の入院医療費が全国2位。外来医療費が6位となっています。また、同県は後期高齢者1人当たり医療費が、2002年度以降、全国1位を継続。人口10万人当たりの病院病床数も、全国平均の1.4倍となっています。

 一方、1人当たり医療費が低い地域は、関東・信越・東北に偏在しています。特に、新潟県や岩手県では、医療を提供する医師や民間病院が少なく、公立病院が地域医療を支えてきているのが現状です。

 1人当たり医療費が、増加し続けることは問題です。しかし、住民の皆さんが安心して医療を受けられる環境が損なわれたら、命に関わることとなります。適切な医療の提供と、医療環境のバランスを図ることが、何より肝要です。留意しなければならないのは、患者さんに供給される医療が、医療費高騰を防ぐ施策にのみ特化されることです。

 国は、地域医療構想を通じ、医療費の高い急性期病床の削減を目指しています。かかりつけ医による在宅医療への転換は、その代替方策ともいえます。さらに2020年度からは、全国335の医療圏について、医師数が多い3分の1を多数区域に指定。同区域で診療所を新設する場合には、該当する都道府県が求める在宅医療、休日・夜間診療、学校医就任等の役割を担う制度発足を目指しています。この役割を担えない診療所が、多数区域での開業を諦めて医師数の少ない地方での開業を図れば、医師偏在是正につながるとの企図です。

 羽島市の2016年度1人当たり医療費は、51万1844円で、県平均を若干下回っています。県下では、当市に比べて規模の大きい市や、過疎地域への病院医師の偏在が顕著です。私は、かねてから全国市長会を通じ、大都市と過疎地のはざまにおける医療体制の窮状を強く訴え、是正を求めています。今後とも、共通の思いを抱く自治体とも連携し、安心できる医療の提供に資する制度実現に努めてまいります。

ご意見をお聞かせください

  • このページは役に立ちましたか?

  • このページは見つけやすかったですか?